狂犬病予防接種
狂犬病予防法で犬には年に1回の接種が義務付けられています。
施行規則では4~6月の接種とされておりますが、施行規則は義務ではありません。通年接種が可能ですが、行政側の管理の都合を考えるとなるべく6月までに接種するのが望ましいということにはなるでしょう。
当院では千葉市在住の方に限り、手数料¥220(税込み)で登録代行を承ります。
混合ワクチン 抗体価測定
混合ワクチンに関してWSAVAからガイドラインが発表されており、コアワクチンに関しては3年に1回程度で良いのではないかと言われています。(犬のレプトスピラ予防を行うのであれば、ガイドラインでも毎年接種です。猫エイズワクチンも毎年接種推奨でしたが、日本国内で猫エイズワクチンは手に入らなくなってしまいました。)
ただ、日本ではこのガイドラインの通りに1年目の接種を16週齢以降まで続ける必要はないのではないか、というデータがワクチンメーカーから発表されたり、根拠となるデータは海外のものなので、日本においてどこまでこの通りで良いのか不明などの意見もあり、これが絶対の正義というわけでもないようです。
限られた診療時間の中で常に丁寧にこの辺りの説明を行うことは現実的ではなく、説明不足になってしまうこともあり大変申し訳ないのですが、当院はWASAVA原理主義ではありませんし、かといって毎年接種絶対主義でもありません。飼い主様と動物の生活スタイルに応じて必要な頻度でワクチン接種すれば良いと思います。
当院では、初年度の接種は添付文書通り(犬:3週間隔で12週齢以降まで2~3回接種 猫:8週齢以上の猫に3~4週間隔で2回接種 ※メーカーによって多少の違いあり)、その1年後に再接種、その後は抗体価測定の結果を見て判断することを推奨します。
十分高い抗体価が確認できた場合、抗体価測定も毎年行う必要はないと考えておりますが、多くのトリミングサロンの利用規定で1年以内の混合ワクチン接種が義務付けられているなど、ペット業界の知識が追い付いていない事情もあります。こういった事情で毎年混合ワクチン接種を行う方がまだ一般的かもしれません。
ただ、私たち人間も新型コロナのワクチン接種などを通じて自分事として理解できると思いますが、ワクチン接種はノーリスクではありません。トリミングなどのサービス利用のための免疫力証明であれば、ワクチン接種よりも抗体価測定(血液検査)の方が望ましいと考えます。