猫の子宮蓄膿症 ※術中写真/臓器写真が表示されます

子宮蓄膿症は犬では一般的な病気です。
発情期の後の黄体期に発症する病気です。犬では妊娠の有無に関係なく2か月間プロゲステロンの分泌が続き、子宮内膜が増殖肥厚します。ここに細菌感染が起こる結果発症すると言われています。
一方猫では、交尾刺激がない限りは黄体期に至らないため、子宮蓄膿症の発症は稀です。また、そもそも人が飼育している猫で未避妊であることが極めて少ないため、猫では比較的稀な病気です。
外飼い猫や地域猫が多い土地では、それほど珍しいということもないようですが、当院の立地で猫の子宮蓄膿症は極めて稀な病気だと思います。
交尾後不妊や何らかの原因で自然排卵した場合に、細菌感染を起こすと発症する可能性があります。
この子は更に珍しいことに、膿の貯留が子宮角の一部分のみに顕著で、他の部分には目に見える膿の貯留はありませんでした。

本症に関しては、今のところまだ同じ症例が短期間に続くという「動物病院あるある」になっておりませんが、未避妊の女の子の体調不良時には下腹部だけでもエコー検査を行い、本症を見逃さないように努めてまいります。
※「動物病院あるある」に関しては以下の前記事や前々記事をご参照ください。
https://hara-ah.org/2024/05/27/%e8%85%b8%e9%96%89%e5%a1%9e%e3%82%82%e6%89%8b%e8%a1%93%e3%81%9d%e3%81%ae%ef%bc%92/
https://hara-ah.org/2024/05/27/%e9%aa%a8%e6%8a%98%e3%81%ae%e6%b2%bb%e7%99%82%e3%80%80%e3%81%9d%e3%81%ae%ef%bc%92/