猫の変形性関節症治療薬 ソレンシア
こんにちは。これはぷん(ぷりん)ちゃんです。
ぽんちゃんの前に我が家にいた猫ちゃんで、もともと妻の猫でした。
18歳まで生きてくれた子で、ちょっと(かなり)太っていて、歩き方がバタバタしていて、猫なのにほとんどジャンプできない子でした。
機敏に動けないところも含めて妻はかわいいと思っていたようですが、私は関節症だろうなと思っていました。
ただ、当時は猫の変形性関節症に長期的に使用しても安心な治療薬なんてなかったですから、生活に支障がなければできることはほとんどありませんでした。
今だったらソレンシアを打ってあげられたな、と思います。
毛玉がすごかったのは、長毛だから仕方がなかったわけではなくて、関節が痛くて毛繕いが十分にできないことが関与していたかもしれません。
高齢になって爪とぎが減り、爪が太くなったのも肘が痛かったのかもしれません。
太っていたのは、関節が痛くて十分に運動できなかったのかもしれません。
ほとんどジャンプできなかったり歩き方がおかしいのもあったので、関節症が原因で間違いなかったと思います。
猫は寝子だから寝ているもんだとか、高齢になると動きが悪くなるのは仕方がないなどの人間側の思い込みがあるのと、猫ちゃんはわんちゃんみたいに痛みに対して顕著な症状を示さないので、多くの猫の関節症は見逃されていると思います。
こちらのゾエティスジャパン公式HPで猫ちゃんの関節症のサインを確認できますので、このような痛みのサインがあったり、短毛種なのに被毛が束になっているとか、長毛種で毛玉がひどい、爪を研ぐ頻度が減り爪が太くなっている、という場合には変形性関節症の可能性があります。
ソレンシアは月に1回投与の注射薬で、神経成長因子NGFを阻害する抗体医薬品です。安全性は非常に高く代謝経路を肝臓腎臓に依存しないため高齢の猫ちゃんにも安全に投与できるとされています。料金は当院含めて1回1万円前後の動物病院が多いと思います。
愛猫が痛い思いをしているかもしれないならば治療してあげたいけれど、よくわからないな、という場合は以下の様子の動画撮影をおすすめします。
・歩行や走っている様子
・高いところから飛び降りる様子
・階段を下りる様子
猫ちゃんの変形性関節症はレントゲンでの異常があまりないこともあるので、検査だけでの診断が難しく、症状が非常に大切です。
安全性が高い薬なので、試験的に治療することもあります。投与前の状態を動画で残しておいて投与後と比べてみるとその後の治療を継続するかどうかの判断がしやすいと思います。
明らかな運動異常を認めなくても、被毛や爪の状態が良くないのは関節症かもしれません。
関節の痛みを取ってあげて愛猫により良い生活をさせてあげたい飼い主様は、はら動物病院までご相談ください。
余談ですが、抗NGF抗体薬のヒト用が早く認可されないですかね。私は自分の左肩がずっと痛いんです。ヒト用は安全性試験においてNSAIDsとの長期併用で副作用が認められた結果、まだ世に出ていないんですよ。常に関節痛があるのは生活に支障が出て不便だと身をもって感じておりまして、それもあって、猫のソレンシア犬のリブレラをおすすめしています。私も打てるものなら打ちたいですもん。