フィラリア抗原検査陽性

こんにちは。原です。

フィラリア症予防を5～12月まで行う場合、当院での検査開始は4月1日からですが、今日はフィラリア症の保護犬を引き取られた飼い主様が経過の確認のためいらっしゃいました。

Tのところにもうっすら赤線が出ているのが見えますでしょうか。フィラリア抗原陽性と判定されます。
この地域で感染したわけではないと思われますが、フィラリア症は過去の病気と言い切れるほど根絶されたものではなく、現在も確かにリスクのある病気なのだと認識させられます。
フィラリア症は、しっかり予防薬を投与すれば理論的には100%予防できる病気です。もし、成虫の感染まで進行してしまうと、どのような治療法を行うにしても何らかのリスクを負います。成虫を安全確実簡単に駆除する方法はありません。ですから予防が大切です。
当院でのフィラリア症の基本的治療プランは、フィラリア症予防薬の通年投与に加えて、フィラリアと共生関係にあるボルバキア属菌に対する抗生剤投与を行うcombination slow-kill 法です。

本症例はフィラリア症だとわかっている子を引き取って治療されているわけでして、大変優しい飼い主様に迎えられて良かったなと思いますが、一般の飼い主様は感染させないように確実に予防することが大切です。

基本的には5-12月に予防薬投与を行えば問題ありませんが、より確実な予防を目指して、また、4-6月の混雑を回避して通年予防を行う場合は3月中でもフィラリア抗原検査をお引き受けできます。
通年予防12ヶ月分をまとめて処方の場合、当院のフィラリア予防薬通常料金の9ヶ月分で12ヶ月分の予防薬を処方できます。

フィラリア症の確実な予防をお願いいたします。