子猫の結膜炎 古くて新しい点眼薬

保護猫でもペットショップからの購入でも、子猫はカゼ症状が出ていることが多いですよね。
くしゃみや鼻水、発熱などの全身症状を伴う場合は注射薬や内服薬などを使うのですが、猫ちゃんのカゼ症状には結膜炎もあり、結膜炎だけという場合も結構あります。
なかなか良くならなくてお困りの飼い主様もいらっしゃると思います。
もし、抗生剤や抗炎症薬(ステロイドやNSAIDs)の点眼で良くならないのであれば、抗ウイルス薬が効くかもしれません。
子猫の結膜炎の原因としては、主に細菌感染かウイルス感染です。
クラミジアなどの細菌感染であれば、ドキシサイクリンの内服やニューキノロン系抗生剤点眼が有効かもしれません。
しかし、ヘルペスウイルスなどのウイルス感染だった場合には、抗生剤は効きません。

ウイルス性を考える場合は抗ウイルス薬を使用します。
全身症状を伴う場合は、ファムシクロビルの内服を行います。鼻汁や涙液にも移行します。
でも子猫に内服薬って大変ですよね。必要な状態の場合は飼い主様に頑張っていただくしかないですが、全身症状がなければ点眼の方が楽だと思います。

そこで、このIDU点眼です。ヘルペスウイルスによる結膜炎であれば大変有効性が高いです。

古くて新しいというのはですね、このお薬は2009年に一度販売中止になってしまったお薬です。その後2021年から再販されたので、10年以上使えなかったお薬なのです。
有効性は非常に高い点眼薬だと思います。これが効かないなら原因がヘルペスウイルス感染ではないのだと思います。

(子)猫の結膜炎が治らず困っているけれども、抗ウイルス薬の点眼は使ったことがないな、という飼い主様は、はら動物病院までご相談ください。