子犬の咳の治療オプション

咳といってもいろいろあります。例えば猫喘息ならフルタイド吸入などのステロイド投与が第一選択ですし、中齢以上の犬の気管虚脱なら咳止め内服やポリ硫酸ペントサンナトリウム注射などかなと思います。
今日のお話は主に子犬のケンネルコフ(ウィルス性気管支炎)とか、子猫の風邪(ウィルス感染)に伴うくしゃみや発咳に関してです。

ケンネルコフ治療は、抗ウィルス作用を期待してのインターフェロン注射、抗炎症作用も期待してのマクロライド系抗生剤、気管支拡張剤の内服、といったところが一般的治療かと思いますが、治療反応が悪いこともあります。
そんな時のオプションとして、ネブライザー療法があります。人の耳鼻科でもよくやりますよね。

開業前に勤務していた動物病院でのネブライザー液は、どこも気道粘液溶解剤が主で、抗生剤やステロイド剤を加えることもある、というものでした。それで著効したと感じたことはあまり多くありません。
いろいろ調べてみると、呼吸器に専門性の高い先生が主軸に据えているネブライザー治療薬は気管支拡張薬のようです。
メプチンは喘息持ちの方にはおなじみの薬ですよね。子犬や子猫はスペーサーを用いてもエアゾール剤の使用が難しいので、ネブライザーで投与するしかありませんが、ネブライザーで使用できる吸入液があるのです。人だと短時間型に分類されていますが、動物の成書には持続性があると記載されているものもあります。

咳がつらそうで困っているという、わんちゃん猫ちゃんの飼い主様で、メプチンのネブライザー療法を試してみたいという場合は当院にご相談ください。