おいしい腎臓病用療法食(猫ちゃん用)

慢性腎臓病の治療として最もエビデンスレベルが高い治療として食事療法があります。
具体的にはリンの制限が主な目的となります。リンはタンパク質に多く含まれるため蛋白制限食ということになります。
しかし、飼い主が直面する大きな問題として、リン制限食はおいしくないようで食べが悪いということがあります。

そこで、今回ご紹介するのはダエイティクスの「キドニーキープ リッチテイスト」です。

このフードは高度のリン制限食ではないので、既に高リン血症を来しているほど重度な腎臓病の場合は、食べてくれるならばよりリン含有量の少ない療法食の方が望ましいでしょう。食べてくれるのであれば。
最も良くないのは、飼い主様が腎臓病用療法食にこだわりすぎて猫ちゃんが痩せてしまうことです。痩せるということは脂肪だけでなく筋肉も分解されています。つまりはタンパク質を摂取した場合と同じ尿毒素は産生されるし痩せて弱ってしまうしで百害あって一利なしです。腎臓病に限らず、慢性疾患で痩せるのは基本的にNGです。

そこで、食欲が減退しがちな慢性腎臓病の猫ちゃんにはこのフードをおすすめします。何やら「4種のうまみパウダー」というのがミックスされているそうで、そのおいしさは多頭飼育の場合に健康な同居猫が食べたがるほど。人間に置きかえるとハッピーターンのハッピーパウダー並みのおいしさでしょうか。冗談はさておき、ウェットフード好きの猫ちゃんでもこちらを好んでくれるほどの高い嗜好性です。

このフードの問題点としては、手に入りづらいところです。ググって出てくるのはプレミア価格になっているので注意です。
以下のように定価の倍以上で売られていたりします。

当院のwebショップではトップ画像の通り、定価の10% offで販売しております。(別途送料が¥180かかります)
このフードは腎臓病の子に使うものです。高カルシウム血症などの悪影響が出ないか定期検査を行う必要があります。購入をご希望の場合、まずは診察を受けていただくようお願いいたします。
当院のwebショップを利用するための病院コードは、初診時にLINE公式アカウントに登録していただくと、当院から送られる挨拶メッセージ中に記載していますのでご確認ください。また、必要があればパンフレットをお渡しいたします。

また、キドニーキープ リッチテイストでも食べてくれない、でも、いつものフードなら食べてくれる、という猫ちゃんは、リン吸着剤という内服薬を使用することでリン制限を目指すことがあります。リン吸着薬の処方を希望される場合も診察が必要です。腎臓病の進行を少しでも遅らせて、1日でも長く元気な愛猫と共に過ごせるようにかかりつけの獣医師と共に適切に治療してあげましょう。
京成千原線 学園前駅、JR外房線 鎌取駅付近の方は是非はら動物病院までご相談ください。