健康診断は腹部エコーで異常の検出率が向上

当院ではできれば年2回の健康診断を推奨しています。
7歳以上の高齢犬では腹部エコー検査を含むスタンダードコース以上を推奨しています。
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猫ちゃんもできれば腹部エコーをしたいのですが、健康な猫ちゃんの健康診断で腹部エコーを行うことが難しいことが多く、現状はコース設定からは外しております。ただ、大人しい猫ちゃんや、飼い主様が来院前投薬していただけるのであれば実施可能なこともありますので、ご希望の場合はご相談ください。
猫ちゃんは身体が柔らかいので、嫌がって動いてしまうと犬さんのようにはおさえられないことが多く、検査ができないことがあります。
エコー検査の有用性
トップ写真は同じ場所のエコー画像で左は右の1年半後です。
前提知識が全くなくても全然違うのが一目瞭然ですよね。右は全体に均質ですが、左は蜂の巣状になっています。
これはレントゲン検査では検出できません。
この症例はこの近傍に腫瘤性病変もあるので、レントゲンでもかろうじてわかるようにも思いますが、難しいです。
エコーを先に見ているのでこれが腫瘤かなと疑う部分がありますが、エコーと過去のレントゲンなしだった場合にこの画像から異常を疑えるかと言われると、正直なところ私には自信がないです。画像診断に専門性をお持ちの先生であればわかるのだと思いますが。

左は今回のエコー画像、中央は今回のレントゲン画像、右は1年半前のレントゲン画像です。
エコーと以前のレントゲンがあるので、今回のレントゲンの向かって左側のあたりに腫瘤っぽく見えるものがあるように思いますが、エコーや以前のレントゲンがなかったら、右腎が普通よりもやや明瞭に見えているだけかなと判断してしまいそうですし、前提情報があってもこれが本当に腫瘤の陰影なのか右腎なのか重なっているのか私には断定できません。
エコー検査はわかりやすいんです。誰が見ても違いが一目瞭然だと思います。
レントゲンはどうですか?わかりづらいですよね。そこの眼を磨くのが仕事だろと言われたら返す言葉はありませんが、レントゲン読影はCTでの答え合わせができる環境でこそ向上するようでして、なかなか難しいのです。言い訳すみません。
でも、そんな私でもエコーでなら見つけられます。いや、もちろん腹部の全ての異常が100%エコーで見つけられるなどとは言いませんが、レントゲンよりは検出率がグッと上がります。
ただ、骨はエコーでは評価できないですし、レントゲンは全体が一枚の画像で見られますし、一瞬で撮影が終わりますし、レントゲン検査ももちろん有用かつ必要なのですが、臓器の内部の異常はエコーでないとほぼわかりません。
そんなことから、特に7歳以上の高齢犬では、せっかく健康診断を受けるんだったら腹部エコーありのコースにしてほしいのです。
緊急手術はハイリスクです

これは当院で緊急に脾臓摘出した症例のエコー画像と術中写真です。
(※写真撮影のため腸管にかけていたガーゼを一旦取り除いて撮影しています。)
膵臓まで癒着していて大変でした。
脾臓に腫瘤性病変があれば小さくてもエコーでほぼ検出できます。腹腔内出血による貧血で循環不全の懸念がある中で、大きくて癒着の激しい脾臓の摘出術を行うことは高いリスクを伴います。
これがもし、小さいうちに健康診断で見つかっていれば、全身状態が良好な中での短時間の手術で済みますし、悪性腫瘍の場合には生存期間も変わってきます。
年に1回の検査で脾臓腫瘤を小さいうちに検出というのはなかなか難しいかもしれませんので年2回を推奨しますが、年1回でも検出できる可能性は大いにありますので、可能な範囲でエコー検査を含む健康診断を受けていただきたいと願っております。
元気な今こそわんにゃんドック!

ということで、はら動物病院では、元気な今こそわんにゃんドックを推奨しています!
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